長期間の旅行などで家を空ける場合、エコキュートをそのまま放置するのは避けましょう。
1~2日程度の不在なら問題ありませんが、数週間~1ヶ月以上不在となる場合、適切な対応を取らずに放置することには様々なリスクがあります。
大きなトラブルになる可能性もあるので、長期間エコキュートを使わない時の設定を確認しておきましょう。
今回は、エコキュートを長期間使用しない時の対応や再稼働する際の手順などについて解説するので、ぜひ参考にしてください。

1.長期不在でエコキュートを放置するリスク

長期間エコキュートを使わない時、そのまま放置することで生じるリスクは以下のとおりです。

水道光熱費が無駄にかかる

設定を変えないまま長期不在となった場合、その間もエコキュートは稼働した状態となります。
いつでもお湯が使えるように自動的に保温や沸き上げを行おうとするため、無駄に光熱費がかかってしまうでしょう。
不在の間はタンク内のお湯が減らないのではと思われますが、タンク内で沸騰した水が蒸発すれば量が減ってしまいます。
そのため、エコキュートは一定のお湯量を保つために減った分の水を継ぎ足し、沸騰させるのです。
この繰り返しによって無駄に水道代や電気代がかかることになります。

貯湯タンクのお湯が不衛生になる

長期不在中、タンク内の水が不衛生な状態になってしまう点にも注意は必要です。
普段は沸き上げによる沸騰である程度清潔さが維持されていますが、長期間放置されていればタンク内の水垢や菌などが増殖するリスクが高まります。
帰宅後に古いお湯でシャワーを浴びたり、お風呂のお湯として使ったりするのは不衛生なので避けてください。

漏電・火災のリスクがある

長期不在の場合、稼働しているエコキュートが漏電を起こしても誰も気付きません。
漏電によってエコキュート本体が故障することもあり、修理や交換にかなりの費用がかかってしまいます。
また、漏電は火災の原因となることもあるので、家や隣家に大きな被害を与える可能性があります。

2.エコキュートを長期間使わない時にやるべきこと

上記で紹介したリスクを避けるためには、あらかじめエコキュートの設定を変えておくことが大切です。
数週間~1ヶ月以上不在となる場合、やっておくべきことはエコキュートの電源のオフと水抜きの2点です。

エコキュートの電源を切る

家を空ける前にエコキュートの電源をオフにします。
電源をオフにすれば、保温や沸き上げなどの機能がすべてストップするので、不在中の水道光熱費の浪費を回避することが可能です。
電源の切り方はメーカー・機種によって異なりますが、貯湯タンクユニットにある漏電切断機のスイッチからオフにできるのが一般的です。

水抜きを行う

水抜きとは、貯湯タンク内のお湯を抜くことです。
水抜きの一般的な手順は以下のとおりです。

①浴槽を空の状態にして追い焚きをする

②貯湯タンクの漏電切断機のスイッチをオフにする

③混合水栓のお湯と水の両方の栓を開き、お湯をすべて排水する

④混合水栓の水側を閉じる

⑤エコキュートの給水元栓を閉じる

⑥エコキュートの逃し弁を開ける

⑦排水栓を開いて排水する

⑧混合水栓のお湯側を閉める

⑨貯湯ユニットの水抜き栓と非常用取水栓を緩めて、ストレーナーを外す

⑩ヒートポンプユニットの水抜き栓を緩める

⑪すべての栓を閉じ、最後に排水栓を閉じる

⑫逃し弁を閉める

このような作業を行うことで、貯湯タンク内や配管の水を抜くことができます。
実際に水抜きをする場合、エコキュートの取り扱い説明書を確認した上で、正しい手順で行うようにしましょう。
また、溜まっている水の量にもよりますが、水が抜けるまで2時間程かかることがあるので、時間に余裕を持って行うようにしてください。
水抜きはタンク内の汚れを古い水と共に排出できるので、定期的なメンテナンスとして行うのがおすすめです。

3.数日~1週間程使わない時にやるべきこと

家を空ける期間が1週間以内であれば、上記のように電源オフや水抜きまでする必要はありません。
比較的短期間エコキュートを使わない場合、沸き上げ休止設定を行いましょう・
沸き上げ休止設定は、設定した期間内は沸き上げが停止する機能で、一般的に最大15日間まで設定することができます。
沸き上げ機能を停止させることで水道光熱費を無駄に浪費するのを回避できます。
また、電源を切らないので帰宅したらすぐにお湯が使えることもメリットです。
ただし、機種によっては沸き上げ機能が搭載されていないこともあるので、その場合は長期不在と同じく電源のオフと水抜きを行いましょう。

4.エコキュートを再稼働させる手順

長期旅行・出張などから帰ってきたら、エコキュートを再稼働させる必要があります。
貯湯タンクに水がない状態なので、満水にした上でエコキュートの電源をオンにする必要があります。

①排水栓が閉じているのを確認して、給水元栓を開く

②逃し弁のレバーを上げる

③排水口・排水管から水が出るのを待つ

④逃し弁のレバーを下げる

⑤混合水栓のお湯側を開いて水が出るのを確認して閉じる

⑥ヒートポンプユニットの水抜き栓を開く(栓を抜かないように注意)

⑦1分以上水が出ることが確認できたら水抜き栓を閉じる

⑧貯湯タンクユニットの漏電遮断器のスイッチを入れる

⑨エア抜きを行う

⑩蛇口のお湯側を開いて連続して水が出てくるか確認する

以上の手順を踏むことで、エコキュートが再稼働します。
実際のやり方は、水抜きや電源をオフにする時と同様にエコキュートの取り扱い説明書どおりの手順で行うようにしましょう。
また、満水にして電源をオンにしたら、エア抜きも必要です。
貯湯タンクとヒートポンプの配管に空気が混ざった状態で使用すると、エコキュートが故障する可能性があります。
最近は自動的にエア抜きを行ってくれるタイプもあります。
エア抜きのやり方もメーカー・機種ごとに異なるので確認した上で行ってください。
なお、帰宅してからお湯が使えるようになるまで4~5時間はかかる可能性があるので注意しましょう。

5.エコキュートを長期間使わない時の注意点

最後に、エコキュートを長期間使わない時の注意点をご紹介します。

冬場はタンク内や配管内の水が凍結する可能性がある

冬場にエコキュートを長期間使わない場合、タンク内や配管内の水が凍結する可能性があるので注意してください。
凍結すると水が溶けるまでお湯が使えなくなるだけではなく、場合によっては配管が破裂する恐れもあります。
凍結はタンク内や配管内に水が残っていることが原因なので、家を空ける前にしっかり水抜きを行って対策をしてください。

沸き上げ休止を行った場合は最初に出てくるお湯を使わない

1週間程の不在で沸き上げ休止機能を活用した場合、再度沸き上げを行えばすぐにお湯を使うことができます。
沸きあがった後、最初に出てくるお湯は使わず捨てるようにしてください。
1週間程度とはいえ、最初に出てくる古いお湯は不衛生な状態である可能性があります。
そのようなお湯を使ったり、飲んだりするのを避けるために、1~2分はお湯を出して捨てるようにしてください。

6.まとめ

今回は、長期間エコキュートを使わない時の対応についてご紹介しました。
長期不在となる場合、必ず水抜きを行い、電源を切った上で家を空けるようにしましょう。
そうすることで、不在中に水道光熱費が無駄にかかることや漏電による事故などのリスクを防げます。
電源の切り方や水抜きの手順、再稼働の方法などは機種によって異なるので、取り扱い説明書をよく読んで行うようにしましょう。
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