突然停電が発生し、復旧に時間がかかっている場合でもエコキュートは使えるのかわからない方もいるでしょう。
エコキュートは基本的にお湯を一気に沸かして貯めておく「貯湯式」になっているため、停電中でも問題なく使用できます。
ただし、停電時にエコキュートが使えない可能性もゼロではありません。
そこで今回は、停電時にエコキュートが使えなくなる原因とその解決策についてご紹介します。
実際に停電中エコキュートのお湯を使う方法についてもご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

1.停電時にエコキュートが使えなくなる原因

基本的にお湯を貯めておけるエコキュートは停電時に使用することも可能です。
しかし、場合によっては使えなくなってしまうケースもあります。

お湯が貯まっていなかった

一番に考えられる原因として、貯湯タンクにお湯が貯まっていない点が挙げられます。
停電しても給水がストップしていなければ基本的にはタンク内のお湯が使えますが、お湯がすでにない状態だと使えません。
ただし、お湯が貯まっている状態でも停電時は新たにお湯を貯めておくことはできないため、注意が必要です。
太陽光発電や蓄電池などを利用すればお湯は作れますが、そうでない場合は停電が回復しないとお湯を作れないので使い方には気を付けましょう。

設置している機種が水しか使えないタイプだった

設置している機種がそもそも停電時になると水しか使えなくなるタイプの場合、停電になるとお湯が使えなくなります。
例えば貯湯タンクでお湯を貯めない水道直圧給湯タイプの場合、停電時に給水はできてもお湯が出なくなる可能性は高いです。
メーカーが同じものでも機種によって停電時に使えるかどうかが異なるため、メーカーのホームページや説明書などで確認しておきましょう。

2.停電中にエコキュート内のお湯を使用する方法

停電中でも貯湯タンク内にお湯が貯まっていれば使用することは可能です。
停電が起きていてもシャワーや蛇口からお湯を出すことはできます。
ただし機種によっては、お湯自体は使えてもシャワーや蛇口からお湯を出せないこともあります。
特に古いモデルを使用している場合は注意してください。

停電中にエコキュート内のお湯を生活用水として使いたい場合、以下の流れでお湯を取り出すことができます。

①貯湯タンクにある漏電遮断器をオフにする
②給水管の止水栓や水道メーター横にある止水栓が閉まっているかチェックする
③逃し弁レバーを上げる
④非常用水取出口へホースを差し込む
⑤非常用取水栓を開ける
⑥必要な量のお湯が出せたら非常用取水栓を閉める
⑦逃し弁レバーを上げる
⑧ホースを取り外す

機種ごとにお湯を取り出す流れは若干異なるものの、大まかな流れは上記のとおりです。
お湯が満タンに近い状態で入っていれば、かなりの量のお湯を生活用水として使えるようになるので、災害時は大きな安心感に使えるでしょう。
ただし、エコキュート内のお湯は生活用水として使うものであり、飲料水としては使用できません。

3.なぜ飲料水にはできないのか?

なぜエコキュート内のお湯は飲料水として使えないのでしょうか?
その理由として、以下の2つが挙げられます。

タンク内部のお湯は水道法の基準を満たしていない

貯湯タンクにあるお湯は基本的に空気に触れていない状態で煮沸消毒がなされているため、飲めないほど汚いというわけではありません。
ただし、お湯として沸かしている段階で水道水に含まれるカルキなどが消えてしまい、水道法の水質基準が満たされていない可能性があります。
そのため、エコキュートの各メーカーでは飲料水ではなく生活用水として使用するように説明しているのです。

タンク内の汚れが混ざる可能性もある

エコキュートを設置してからしばらく経過していると、貯湯タンク内に汚れが蓄積されている可能性があります。
定期的にメンテナンスを実施していれば綺麗な状態を保つことも可能ですが、放置しているとお湯の中にタンクの汚れが混ざってしまう恐れもあるので注意が必要です。

4.停電後エコキュートを復旧させるための方法

停電から回復した後は、エコキュートを正常に稼働させるために復旧作業を行う必要があります。
各メーカーでエコキュートを復旧させる流れが異なるので注意してください。

三菱の場合

三菱製のエコキュートはまず時計が正しく表示されているか確認します。
正しく表示されていればそのまま使って問題ありませんが、時計が点滅または00:00で表示されている場合は現在の時刻に設定し直しましょう。
時計ではなくエラーが表示されている時は、キッチンのリモコンから「日時設定(場合によっては時計合わせ・表示・休止)」のボタンと「給湯温度▼」ボタンを3秒以上同時押しするとエラーが解除されます。
それでもエラーが改善されない場合は業者に修理を依頼してみましょう。

日立の場合

停電から回復したら、まずは時計表示を確認し、点滅や00:00などで表示されている場合は時刻設定を行います。
時計を設定すれば、通常どおり使用できるようになるでしょう。

ダイキンの場合

ダイキンもまずはリモコンから時計の状態をチェックします。
停電と同時に断水も行われていた場合、リモコンにはエラーコードとして「C15」または「C16」が表示されている可能性があります。
このコードが表示されていた場合は給水栓を閉じ、逃し弁レバーを上げてお湯の蛇口を開けないように注意しましょう。
断水が復帰したらキッチンや洗面所の水側の蛇口を全開にして、水の汚れや空気がなくなったことを確認できたらタンクの止水栓を開けます。
お湯の蛇口も開ければ使用できるようになります。

Panasonicの場合

Panasonicでは停電になっても本体にリチウム電池が内蔵されており、その電池によって設定が保存されていますが、停電から回復したら念のため時間が正確か確認しておきましょう。
この時「000」や「12:00」、「-:-」が表示されたら「確定」または「時刻設定」のスイッチを押して時計表示に戻します。
停電と同時に断水も行われた場合は給水元栓を閉めるようにしましょう。
断水が解消したらタンク内に汚れが混じってしまう可能性もあるため、混合水栓の水側を開け、汚れた水が出てこないか確認してみてください。

東芝の場合

東芝製の場合もリモコンに時計が正常に表示されているかどうかを確認します。
もし「-:-」と表示されていたら、時刻の再設定を行う必要があります。
現在時刻の設定をしておかないと、沸き上げの操作も行えないのでまずはリモコンの表示を確認してみてください。

コロナの場合

コロナ製のエコキュートも停電から復帰したらリモコンの時刻を確認してみてください。
正常に表示されていれば問題がありませんが、「-:-」で表示されていた場合は、現在時刻に再設定し直しましょう。

5.まとめ

今回は、停電時にエコキュートが使えなかった場合の原因や解決策、停電後にエコキュートを復旧させるための方法についてご紹介しました。
エコキュートは貯湯タンク内にお湯が貯まっている状態であれば、生活用水として使えるため災害時にも便利です。
しかし、お湯が貯まっていない状態だと新しくお湯を沸かせなくなってしまいます。
また、貯湯タンク内のお湯は生活用水として使用することは可能ですが、飲料水として使うのはおすすめできません。
こういった点に注意しつつ、災害時も上手にエコキュートを活用してみてください。
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